一面銀世界になることも珍しくないこの季節(そしてこの地域……)。
※写真は比較的積雪量が少ない日のものです!
積雪はもちろん、凍結にも注意しなくてはなりません。
スタッドレスタイヤも冬を乗り切る大切な相棒ですが、
もう一つ、欠かせない存在があります。
それが融雪剤です。
雪の多い地域では道路に融雪剤を撒き、
未然に事故を防止するなどの安全対策が欠かせません。
今回は、改めて融雪剤とはどのようなものなのか、
その効果や使用する際の注意点なども見ていきたいと思います。
○融雪剤とは
真冬に道路上に白い粉が撒かれているのを
見かけることがあるかもしれません。
雪の降る地域に住んでいる方は御存知だと思いますが、
これが融雪剤です。
○融雪剤の効果
融雪剤には、主に2つの効果があります。
1つは、文字通り路面上の雪をとかす効果です。
積もった雪を速やかにとかし、除雪をしやすくします。
もう1つは、凍結防止効果です。
雪どけ水の凍結を防止する効果もあります。
○融雪剤の仕組み
水が氷になる温度(=凝固点)は0℃です。
しかし食塩水など不純物が混ざった水は、
この凝固点が下がり、0℃でも液体のままになります。
これを利用して融雪剤は雪をとかしたり、
凍結を防止したりしているのです。
(ちなみに……
塩と氷を使ってアイスクリームを作るときも
同じように凝固点が下がる現象を利用しています!)
○融雪剤の成分
融雪剤の成分として、塩化ナトリウムや塩化カルシウム、
また塩化マグネシウムなどが挙げられます。
・塩化カルシウム
融雪剤のことを「塩カル」と呼ぶこともあるほど
メジャーな成分です。
すぐに水分と結びついて高い反応熱で雪を溶かし、
溶けた水の凝固点を下げて凍りにくくします。
即効性はピカイチです。
・塩化ナトリウム
私たちが普段目にする食塩の主な成分です。
ただし、路面にまかれているものは
食用として使われるものではないため、
口にすることはできません。
持続性があり、雪がたくさん降っても
再凍結しにくいのが特徴です。
・塩化マグネシウム
にがりの主成分です。
にがりとは、海水から塩を作る際にできる
余剰なミネラル分を多く含む粉末または液体です。
主に伝統的製法において、
豆乳を豆腐に変える凝固剤として使われています。
塩化カルシウムや塩化マグネシウムに比べて、
植物や人体などに及ぼす悪影響が少ないとされています。
塩化カルシウムと比較すると雪を溶かすスピードは弱いですが、
金属への腐食性も比較的低いです。
その他、酢酸カルシウムや酢酸マグネシウム、
尿素などもあります。
○融雪剤が車両に与える影響
錆は金属の表面に付着した水分に反応して発生します。
このとき、塩分が含まれていると
水が電気を通しやすくなり、更に錆が出るのが早くなります。
つまり融雪剤に含まれている
塩化ナトリウムなどが腐食を早める原因になります。
真冬の高速道路などは融雪剤が撒かれていることが多いため、
冬の間は常に融雪剤を含んだ雪どけ水が付着することになります。
融雪剤が車についたらすぐに洗車!!
車を長持ちさせるためにもこまめに洗車しましょう。
○融雪剤が環境に与える影響
融雪剤は車両だけでなく、
環境にも大きな影響を与えかねません。
前述のとおり、融雪剤の主な成分は
ざっくり言うと塩です。
植物に塩がつけば、そこから水分がどんどん蒸発して、
最後には枯れてしまいます。
また、土壌の塩分濃度が上昇すると、浸透圧が変化して
植物は根から水分を吸い上げることができなくなってしまいます。
(野菜の塩もみと同じようなことが起きてしまいます)
融雪剤を使用する際は、車はもちろんですが、
周囲の環境にも留意する必要があります。
○融雪剤の人体への影響
塩化カルシウムは水にとけると、
発熱する性質を持っています。
そのため、塩化カルシウムが入った融雪剤は
皮膚に付着すると炎症を起こすことがあります。
融雪剤を撒くときは
メガネやマスク、ゴム手袋を着用して、
体にかからないよう注意しましょう。
また融雪剤のついた車を洗車する際も同様に、
メガネやマスク、ゴム手袋をして
水が付着しないよう注意しなくてはなりません。
○最後に
冬を安全に乗り切るためにも
融雪剤は欠かせないものとなっています。
しかし、車両に与える影響も
決して小さなものではありません。
大事な相棒たる車に長く乗り続けるためにも、
こまめな洗車は必要不可欠です。
そういったところからも
ドライバーの熱意は見えるのだと思います。
※昨日の記事にも目を通していただけると
とてもうれしいです!
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